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外国人留学生採用で香川から世界へ!テキサス大学・上智大学のトリリンガル2名を採用した地方企業の採用戦略とは(導入事例:株式会社サンテックさま)

株式会社サンテックは日本のモノづくりを通じて国際社会をより豊かにするShokunin集団です。主な商品はステンレス製の巨大タンクや熱交換器、真空機器装置や圧力容器で、お客さまは世界各地のプラントメーカーをはじめ、上下水道・化学産業・食品産業・医薬産業・製紙産業・製鉄産業・半導体産業など多岐にわたります。

そんな株式会社サンテックはJPort Matchを導入し、2名の外国人留学生の採用が決まっています。なぜJPort Matchを導入したのか、導入後どのような変化があったのか、株式会社サンテック取締役の岩崎さんと、JPort Matchを通して入社された黄さんにお話を伺いました。


職人によるものづくりを通して、世界平和を目指す


――まずはお二人の自己紹介からお願いします。

岩崎さん(以下、敬称略):私は岡山の音楽大学を卒業した後、香川県警察に入り警察音楽隊として約7年勤務しました。その後別の会社で局長秘書として勤務して3年ほど経った頃、たまたまハローワークでサンテックの求人を見つけました。家からとても近く、応募しました。現在は総務部長として社員が働きやすい環境づくりに取り組んでいます。また取締役として法務や人事評価も担当しています。

黄さん(以下、敬称略):私は高校まで中国で過ごしました。通っていた高校は中国のインターナショナルスクールで授業は基本的に英語でした。周りはみんなアメリカやカナダ、イギリスへの留学を目指していて、私も高校卒業後はテキサス州にある大学に進学しています。4年間、広告やマーケティングを勉強する傍ら、日本語も学びました。現在はサンテックで人事とマーケティングを担当しています。

黄さん

――次に株式会社サンテックが展開している事業について、教えていただけますか?

岩崎:サンテックは主にプラント設備で使用するステンレス製の機器をつくっています。例えば熱交換器や圧力容器などです。熱交換器は非常に大きな製品で、長さが15m超、重さが10tを超えるものもあります。そうした製品を低床トレーラーという車に乗せてプラントの設備へ運んで設置しています。

お客様は主に官公庁ですね。下水道の配管やゴミ処理場など公共機関に使用する製品の受注が大半を占めています。

――海外にも積極的に事業を展開されていらっしゃいますが、国内外で商品は変わりませんか?

岩崎:そうですね、似た製品が多いです。たとえばミャンマーにあるサンテックの工場では、最近ウイスキーを貯蔵する大型のタンクを受注しました。これはサンテックが日本でつくっているものとほとんど同じですね。

――貴社がグローバル事業に取り組み始めたのはいつ頃でしょうか?

岩崎:私が入社した2013年にはもう、代表の青木が「いつか世界に貢献する会社になりたい」と話していました。職人によるものづくりを通じて世界を平和にしたい、雇用を生み出したいと、青木はずっと考えていたようです。

実際に動き始めたのは2015年のことで、技能実習生の採用からスタートしました。ミャンマーから技能実習生を採用し、彼らがサンテックで学んだ技術を母国に持ち帰ることで、現地での雇用が生まれて豊かになると考えたのです。そして彼らが現地でスキルを活かせるよう、ミャンマーにパートナー会社である「XENGROUP」と一緒に工場をつくりました。2015年から今まで、受け入れた技能実習生は約20名に上ります。今もミャンマーとバングラデシュから7名が来て、働いています。

それ以外にJICAが主催するプログラムに参加する留学生を、インターンシップ生として受け入れています。アフリカの方が多いのですが、アフリカは2050年には人口の半分を占めると予測される非常に重要な土地です。そこでサンテックの事業を展開できたら、現地で雇用を生み、環境に良い製品でみんなが幸せになるという夢を実現できるんじゃないかと考えています。ミャンマーの事例をモデルケースに、海外支店をいろんな国へ展開していき、世界平和を実現したいです。

――素敵な夢ですね。お話を伺いながら、青木社長とお話した際に、世界平和を本気で目指していらっしゃるんだなと思ったことを思い出しました。


サンテックが外国人材を採用し続ける理由


――貴社は技能実習生の受け入れだけでなく、海外事業部で外国人留学生を採用しています。正社員として外国人留学生を採用する理由はなんでしょうか?

岩崎:海外進出を進めている当社にとって、外国人留学生の存在は必須だと考えています。

世界に目を向けたとき、日本人の考え方や常識が通用しない場面は少なくありません。さまざまな国の方たちと一緒にお仕事をする中で、日本人が学ばなければならないことも多いと感じています。また現地の情勢や文化を知っている方がいれば、よりスムーズに現地で事業を進めることができます。

そして言語も理由の一つです。今いる社員は、私も含め日本語しか喋れない者が大半です。いくら翻訳機能が発達しているとはいえ、海外に進出するとなると、スムーズにディスカッションが可能な言語力が不可欠でしょう。そういった面でも日本語も英語も母国語も喋れる外国人留学生は、非常に大きな力になってくれると思っています。

入社式にて(左)青木社長 (右)黄さん

――社員のうち、外国の方は何名いらっしゃいますか?

岩崎:技能実習生を除くと、今は黄さんを入れて5人います。もう1名採用が決まっているので、6名になりますね。

――社員数に対して外国の方の比率が高いと思います。これまで何人も外国の方の選考・面接を行ってきたと思いますが、どんな点を見て判断していますか?

岩崎:一番は言語能力ですね。ビジネスレベルの日本語が喋れることは必須要件でした。黄さんもすごく日本語が上手ですし、加えて中国語に英語も話せるところはすごく強みだと思います。

もう一つはサンテックが目指す目標に共感してくれるかどうかです。外国人の方を採用するときは必ず代表が面接をして、ビジョンとのマッチ度合いを確認しています。

黄:私も青木社長に二次面接をしてもらいました。これまでの経歴と合わせて、なぜサンテックに応募したのかや入社後にどんな仕事をしたいのかなどを聞かれました。

――そういう受け答えの中でサンテックに合った考え方かどうかを見極めていらっしゃるのですね。


外国人材の採用を始めて苦労したこととは


――外国人留学生の採用を開始することになり、何から始めましたか?

岩崎:香川県が主催するイベントがあったときに行くことから始めました。初めて行ったのは2018年くらいだったと思うのですが、1年に1回あればいいくらいでしたね。外国人留学生との接点がなく、何をしたらいいかわからなかったんです。

ただ、そのイベントも会ったらその場で終わりというか。JPort Matchのように外国人留学生とオンラインでコミュニケーションが取り続けられる環境ではなかったので、いい方法はないかなと探していました。

――そんなときにJPort Matchを見つけていただいたんですね。

岩崎:そうですね。JPort Matchを知った代表から「ぜひこれをやってみよう」と言われて。代表としては先輩と現役留学生のコミュニティがあり、多様な学生に出会えるオンラインマッチング機能に魅力を感じたようです。

――実際にJPort Matchを導入していかがでしたか?

岩崎:JPort Matchで求人に応募してくれたり、つながり申請をしてくれたり、本当にいろんな方と出会うことができました。

そんな中で、見極めるのに役立ったのが留学生たちのプロフィール情報です。JPortMatchの場合、自己PR欄もあって、そこで就職に対する本気度がわかりましたね。黄さんのプロフィールも見ましたが、すごく思いが伝わってきたのを覚えています。

岩崎さん

――採用活動をしてみて難しかったことはありますか?

岩崎:会社が目指す方向性と留学生の思いがマッチしているかを見極めるのが難しかったです。サンテックは今後海外に出ていこうとしているので、多様性があり、物事を柔軟に捉えられる人・前向きに捉えられる人が必要ですが、その見極めがすごく難しいと感じています。

――面接だけでは判断が難しいところがありますよね。ちなみに会社の認知度に悩む企業も多いですが、貴社にはそのような悩みはありませんでしたか?

岩崎:代表がいろいろな場に出て、とくにSDGsの観点でお話する機会が多いので、サンテックの存在や取り組みを知ってくださる方が昔よりも増えた印象です。そのため、知名度に悩むという感覚はあまりありませんでした。ただ外国人留学生とは接点がなかったので知名度という点では高いわけではないと思います。


サンテックに入社した決め手は魅力的なキャリアパス


――さまざまな留学生がいる中で、なぜ黄さんを採用しようと思ったのですか?

岩崎:第一印象がとても好印象でしたし、日本語も上手でした。何よりも魅力的だったのは、発想力が豊かなところです。面接の際に黄さんのInstagramを見せてもらったんですが、写真の撮り方が上手で、良い感覚を持っているんだろうなと思いました。今のサンテックに欠けているブランディングの力や発想力を補ってくれるんじゃないかと期待できたんです。

もちろん面接での受け答えで伝わる魅力もありますが、その人のSNSを見ると普段どういうところに着眼点を置いているかがよくわかります。当社はそういうところも見て、判断しています。

――黄さんは、なぜサンテックへ入社しようと思ったのですか?

黄:ほかにもさまざまな企業とやり取りしていましたが、サンテックは特に返信のスピードが早かったんです。面接の日程もすぐに決まりました。それに面接では採用担当の方が本当に明るく、優しくて、素敵な会社だなと思いました。

入社式にて:黄さんのお母様からのサプライズビデオメッセージが届けられた。

サンテックに入社しようと決めたのは、青木社長による二次面接でした。ビジョンがとても良くて、考え方がグローバルで魅力的だと感じました。それに入社後の業務について話をしたとき、私が学校で学んできた広告やマーケティングの知識を活用した仕事を提案してくれたんです。学んだ知識を仕事につなげたいと思っていたので、新卒でもそんな仕事ができるんだと嬉しかったです。

――ちなみに黄さんは、もともとサンテックをご存じだったのですか?

黄:私がサンテックを初めて知ったのはオンラインの就活フォーラムです。そこでサンテックの会社説明会に参加しました。後日サンテックの方が送ってくれた資料の中にJPort Matchのリンクが記載されていて、そこからJPort Matchを通じて、オンラインでのやりとりが始まりました。アメリカにいたので、説明会も面接の調整も全てJPort Matchのオンラインメッセージで進められてとても助かりました。

――入社されて3ヶ月が経つ頃かと思いますが、いかがですか?

黄:今は人事とマーケティングの仕事をしています。人事としては求人票を作ったり、スカウトや選考を行ったりしています。またマーケティング業務として、ホームページに掲載する人事ブログや会社のニュースを書いたり、最近はInstagramの運用も開始しました。入社前に描いていたイメージの通り、仕事ができています。

黄さんが更新をしているサンテックのInstagram

グローバルな会社だな、というイメージも変わっていません。香川県での生活はまさに「日本」なんですが、会社に行くとアフリカからのインターン生たちと話す機会が多くて、まだアメリカにいるんじゃないかと思うほどです。日本語も英語も話せる環境で、素晴らしい環境だと思います。


外国人留学生の採用という新たな選択肢を


――海外展開を目指している企業、外国人留学生の採用に取り組もうと考えている企業にメッセージをお願いします。

岩崎:今後の会社の発展を考えたときに、海外進出は避けて通れないところだと思います。JPort Matchなどのツールを活用してまず行動をしてみる、まず会ってみるということをおすすめしたいです。

今まで日本人に限定していた採用の枠を海外の方にも広げてみることで、変化が生まれます。最初は不安かもしれませんが、ぜひ勇気をもって積極的に踏み込んでいってもらえたらなと思います。

――とくにJPort Matchをおすすめしたいのはどんな企業ですか?

岩崎:当社のように地方で海外進出をしようと取り組んでいる企業におすすめしたいと思っています。地方にいると、なかなか新しい情報を得る機会が少ないです。JPortのようなコミュニティがあるのを知ってるのと知らないのでは全然未来が違うと思います。私たちもJPortに出会わなければ黄にも会えなかったので、すごく感謝しています。

――海外展開に取り組む企業を応援したいと思って始めたサービスなので、そう言っていただけてとても嬉しいです。それでは最後に、お二人の今後の展望について教えていただけますでしょうか。

黄:まずは人事担当としてのスキルアップです。スカウトや選考を行う上で、会社の向かう方向性や事業について詳しく知らなければ、魅力を伝えきれないと思っています。

あとはSNSの運用にももっと力を入れたいです。SNSでは社員の様子を動画で撮ってストーリーに載せて、社員みんなが楽しく働ける職場をつくりたいです。

岩崎:私の夢は世界七大陸にサンテックの会社を作り、世界会議をすることです。仕事の中で海外の方たちと接する機会が増えて、みんなの家族や母国はもはやファミリーみたいな感覚なんですよね。海外にいるファミリーを幸せにするため、さまざまな国に事業を展開をしていきたいと考えています。そしていろんな国を訪れて、現地の空気や文化を感じたいですね。

――岩崎さん、黄さん、貴重なお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!


SPeak運営のJPort Matchについて

JPort Matchは若手外国人材に特化したキャリアプラットフォームです。グローバル展開をされてる企業さまと、若手外国人材の効率的な出会いを支援しています。

学生ユーザーは4,500名ほどおり、新卒・第二新卒層の方がいます。東南アジアを中心に132カ国から学ぶ留学生が登録しており、特徴は日本語と英語の能力が非常に高い学生が多い点です。

現在グローバル人材の採用に関する無料相談を受付中です。
300社ほどの会社をサポートし、500人以上の外国人留学生と面接をしてきた代表・唐橋が貴社のグローバル人材採用に関するお悩みをお伺いさせていただきます。以下よりお気軽にお問い合わせください。

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